speed of sound
終電が遅れに遅れ、駅に着いたら2時近かった。なか卯に寄ったら、隣のテーブルで若者が“先生”という人とその奥さんに媚を売っていた。それがあまりにもうるさくて、しかも長引きそうだったので、超速でカツどんをかき込んだ。
それが何だかすごい楽しかった。
* * *
自分の前にいた会社もどうやら上手いことやってるみたいだ。
僕の作ったwebサイトが次々と改悪されていく様子は、見ていて非常にむなしいものがある。
さりとて自分の提案していたPIPがきちんと動いているようで、その点はうれしくもある。
ただそれをきちんと僕の用意してきた仕組みでやっているのかは疑問だ。ちゃんとチームで数年間開発を続けられるように先を見据えてデザインしていたプログラムなのだが、それを君は理解してくれただろうか。新卒の君よ。かわいそうな君。
少なくとも、お兄さんを馬鹿にすると大変な目にあうということだけはわかってくれたはずだ。
僕の作った従量課金システムはきちんと理解できただろうか。4言語をまたいだソースコードを理解して、アクティベーションサーバーが吐き出すログを精査しつつ、社内の営業に首を絞められながら、客に頭を下げながら、広告印刷物を作りながら、Webサイトの受注を受けながら、年寄りにでも理解できる内容のコンテンツをリリースしながら、新しい企画を提案できているのか。僕の本気の仕事一人分を、あの3人はちゃんとこなしているのか。
それは僕には関係のないことだ。
僕があの時期について語るのはこれで最後にする。これで最後だ。最後にしないといけない。
僕には関係ない。最後だ。
最後にしないとまたあの人に怒られる。
4年。
4年以内に僕はかならず決着をつける。
自分の手で。
同じフィールドで。
同じ立場で。
あなたの営業力と僕の価値観の、優劣をはっきりさせてやる。
以上で本年は終了だ
今は憤りよりも、新しく出会えた面々、新しく訪れた季節に感謝したい気持ちの方が大きい。
外の空気をいっぱい吸い込みながら、自分の足でゆっくりと街を歩ける日常がまたやってくるなんて、ほんとに今でも信じられない。生きてて、割とよかった。こういう感覚を分かち合えるように、自分の生活をデザインし直していきたい。そんで負の感情に突き動かされなくても済むようにしたい。
新年ぐらいはこたつのなかで笑ってみかん食べたい