名探偵登場
ははあ、これはやはり病気だな、
これが2つ目のログの書き出しだ。
昨夜およそ8ヶ月ぶりに、部屋の明かりを消して、全身の力を抜いて、眠りにつくことができた。言うまでもなくこれはこないだの誰かさんのおかげだ。ありがとう。眠りにつくその間隙、僕は8ヶ月ぶりにようやく涙を流すことができたので、これで僕もようやくいい夢が見れるのだろうと思った。
その日の夜見た夢は、すしの夢だ。よく覚えていないが、古くから知っているようなあるいは初めて見るような町で、回っているのかあるいは止まっているのかよくわからないカウンターですしを食べる夢だ。
これからジムに通ってダイエットに励むことになるであろう僕にとって、この夢が本当にいい夢であるのか、はたまた悪夢であるのか定かではないが、僕は決してすしが嫌いではないとだけは明言しておこう。
ともかく、世界は密室で出来ているようである。
それはいいとして、では、ぶっ壊れた世界をつなぎとめる、あるいは新たな別の妄想を構成しなおすことができる可能性は、どのようにして保障されるのだろうか。
<謎>の複数可能性こそが唯一の楽観であると考えて差し支えないのだろうか。
<謎>は、これまでの僕の慣例に則して、<不思議>と言い換えてもいい。
<不思議>についての<不思議>であるからこれは入れ子状・ループ構造だ。このループこそが明日の朝を保障しているとだけは、言ってもいいだろう。
これからしばらく僕は、名探偵を演じきるつもりだ。
名探偵は真相を看破する。
機械のように正確に、と、また唱えはじめることになるとはね。
これが日記なのか疑わしい。
今日もいろんな出来事があったのに、そういうのはみんな、幽霊船みたいに僕の横をすぅーっと通り過ぎていってしまう。幽霊だからすこし怖い。
だから、目を開けてないと知らぬ間に足元から幽霊船が近づいてきて脅かされそうで怖かったから、眠れなかったのかもしれないなと思いつつさっさと寝なければならない名探偵であった。
ううむ謎よりも夜の方が深いというかもう朝になるよ
眠いとは何なのだ